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タックルオフ工房の曽根です。
皆さんは、船竿の総巻や、グリップ周りに巻く籐巻きする際に、
「どれくらいの長さが必要なんだろう?」
と思ったことは無いでしょうか?
総巻の場合、一般的には総巻用のラメ糸を使用することが多いですが、一巻きで足りる場合がほとんどです。
しかし短めのブランクなら2本巻けるかな?
という疑問も出るかもしれません。
籐巻きの場合は、1巻きで足りるだろうと思ったら、全然足りない…
なんてこともざらにあります。
ということで、今回は事前に
どのくらいの長さが必要か?
を、計算する方法をご説明します。
考え方は以下の通りです。
◎一周巻くのに必要なスレッドの長さは?
◎ブランク全体を処理するには、何周巻く必要があるか?
これを求めるために必要なデータは…
①使用するスレッドの太さ
②巻く長さ(幅)
③ブランクの平均外径
上記の通りです。
実際に下のブランクの一部分に巻いてみて検証してみようと思います。
この矢印の範囲内に巻いてみようと思います。
事前に計算した後巻いてみて、巻いたスレッドの全長を測ることで、どれだけ正確だったかを確認してみましょう。
まず
①使用するスレッドの太さ
を確認します。
ノギスで測っても正確に計測することはできません。
実際に巻いた状態で
1本あたりの太さ
を計測する必要があります。
1周だけ巻いても正確な計測はできません。
数十周巻いて、巻けた長さを巻き数で割る必要があります。
今回は30周巻いて計測しましたが、多ければ多いほど正確になります。
30周巻いて、約9.68mmです。
つまり1本あたりの太さは、
9.68÷30≒0.32mm
となります。
次に
②巻く長さ(幅)
ですが、これはそのままです。
巻くところの長さになりますので、今回の場合は
200mm(20cm)
となります。
最後に
③ブランクの平均外径
です。
これは巻く箇所の中心の直径を測ります。
ストレートのパイプであればどこを測っても構いません。
しかし、ブランクはテーパーがついていますので、この中心を測ることで、おおよそ正確に計算ができます。
テーパーがナチュラルなシングルテーパーであれば、正確に計算できます。
しかし2段、3段とテーパーが変わる「多段テーパー」の場合は正確ではありません。
それでも目安にはなると思います。
ということで、中心10cmの部分を測ってみると、
3.65mm
ということがわかりました。
これで以下のデータが揃いました。
①スレッドの太さ:0.32mm
②巻く長さ(幅):200mm
③ブランクの平均外径:3.65mm
では計算してみましょう。
まず
1周巻くのに必要な長さ
を計算します。
1周というのは、円周と同じです。
円周は
直径×円周率3.14
で計算できます。
ブランクの平均外径が直径になりますので、
3.65×3.14=11.461mm
となります。
次に
ブランク全体を処理するには、何周巻く必要があるか
を計算します。
これは
巻く箇所の長さ(幅)をスレッドの太さで割る
ことで計算できますね。
つまり
200÷0.32=625周
となります。
つまり
一周11.461mm
を
625周巻く!
ということになりますので、
11.461×625≒7163mm
つまり
7m16cm
必要ということが計算できました!
では本当に計算通りになるか試してみましょう!
スレッドを巻きます。
巻き終わったら・・・
巻いたスレッドをほどきながら、測ってみます。
おおよそ
7m10cm
でした。
ほぼ計算通りでしたね!
今回は短い部分だったので、誤差はたまたま数センチでした。
2mクラスのブランクともなれば、誤差はもっと大きくなります。
それでもどれくらいのスレッドを用意しておけばいいか、目安にはなります。
この計算は籐巻きにも有効です。
籐の場合は、パッケージに太さが記載されてるので、便利ですね。
実際にどれくらいの長さが必要がわからず、足りなかったり、多すぎたりすることも多々あるのが籐です。
必要な長さを計算しておけば、用意する(購入する)数も事前に把握することができます。
上記の内容は、動画でも配信しております。
よろしければチェックしてみてください!