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タックルオフ中川かの里店より、
リメイク・リペアの依頼品が入荷しました!
こんにちは、 (分類・プレートシート移動巻き・コーティング)
工房担当の福田です。
今回の依頼品は、
この「ブラックジャックスナイパーT-53U」です。
依頼内容は、
リールシート移動!です。
前回ひじあて取り付け作業をさせて頂いたロッドが、
リールシート移動の再入荷となりました。
リールシート位置とひじあてのフィーリングが、
マッチングしなかったと思われます。
オーダーフォームでは、
現在位置から2.5㎝上部へ移動指示でした。
・今回の依頼箇所! 上方へ移動!! ・前回の依頼箇所! ひじあて取り付け!!
前回作業をしたひじあては、
キズが付かない様に保護をします。
それでは、プレートシートのセンター部を外します。
プレートシートのスレッドを外し、
残骸のエポキシも綺麗に剥がします。
プレートシートのつま先部には、
ブランクにキズが付かない様にと、
スレッド巻上げを助ける補助のゴムシートが、
つま先に貼ってあります。
サイズ0.5㎜×500㎜×25㎜内径
シート下のラバーの長さは、
お客様からおまかせを頂いていたので、
通常より後方から長めに取り付けさせて頂きました。
理由として、
各メーカーで使用しているしっとりとして、
触り心地の良いグリップに使用されている塗装は、
経年劣化すると、表面のベタツキが発生して来ます。
その塗装で塗られている所は、
ベタツキが始まれば、
遅かれ早かれすべて広がります。
お預かりしたこのロッドも、
この傾向が見られていたので、
その塗装面は後方から、
すべて収縮チューブで覆いました。
純正位置から、2.5㎝上方へ移動。
位置固定後、スレッド巻き(ブラック)
エポキシコーティングをしていきます。
滲まない様に、エポキシの粘度を高めにしたのですが、
収縮チューブのクロス帯との接地面から引き水の様に、
エポキシが滲んでしまいました。
望んではいない・・、
成功の反対になりましたのでやり方を変えます。
収縮チューブは、下のクロス巻きと、
無地のチューブ2種類あります。
スレッドを巻き直して、
再度コーティングのやり方を変えます。
・・・・UVコート登場!!・・・・
この茶色の容器に入っているのが、
一液硬化型タイプ
紫外線硬化型コーティング剤です!
UVコート ソフトタイプ・・硬化後柔らかめの仕上がり・・高粘度
ハードタイプ・・硬化後硬めの仕上がり・・・高粘度
ソルベント・・硬化後硬めの仕上がり・・・低粘度(粘度調整用)
ちなみに工房では、ハードタイプを使用しています。
UVコートは、一液タイプですが、
このまま塗っても硬化しません。
紫外線で硬化させる為、
このUVハードナーが必要となります。
ハードナーは、紫外線照射機です。
こちら本体価格・・84,000円(税込92,400円)となります。(※2019年現在)
オンラインショップで手に入りますが、
今まで販売していて、1台売れたかどうかという代物です。
金額もさる事ながら、
「年間、何本作られるんですかー!」と言う様なお客様か、
修理業者向け商品です。
手前のフタを開けてロッドメーカーで固定し、
UVコートを塗った所に紫外線を照射しながら、
ロッドメーカーで回します。(フタしてから・・)
怪しい光が・・・、紫外線を照射しています。
(※本体には専用の紫外線カットのサングラスが付属しています。)
東邦産業(株)さん、
2019年のカタログp28参照。 ご紹介までに!
・・・・このUVのメリットは、・・・・・
紫外線照射で短時間でコーティングが可能
①硬化時間は、5分から6分で完全硬化させる事が出来る。
※一応工房の修理品は、保険を兼ねて15分照射します。
②収縮チューブ上で滲まない。
③一液の為容器から無駄に出さないで済むので非常に経済的。
④応急処置や短時間で作成したい場合には非常に助かる。
⑤黄変することが無い。
・・・・UVのデメリットは、・・・・・
①UVハードナーのBOXが狭い為、
コーティングする箇所が長いと収まらない。(照射出来ない。)
②コーティング後、表面に水をうった様な艶は、
エポキシに負ける。
③粘度が一定の為、場合によっては筆での形作りが難しい。
・・・・エポキシのメリットは、・・・・
①綺麗な艶が出る。
②粘度を利用し、筆での形成がし易い。
③厚盛りが出来ボリュームを持たせる事が出来る。
・・・・エポキシのデメリットは、・・・・
①2液性の為、手間が掛かり配合を間違えると、
硬化不良を起こす。
②完全硬化まで時間が掛かる。
③ほとんどのエポキシは紫外線により黄変してしまう。
以上、UVとエポキシの
メリット、デメリットをザックリ上げました。
上記を踏まえてUVとエポキシの
ウィークポイントとストロングポイントを融合します。
1液タイプで、紫外線照射にて短時間で硬化するUVと、
2液タイプで、硬化まで時間が掛かるが、表面の艶や形を整えられるエポキシ、
2種類のタイプの特徴と優位性のみピックアップして作業を進めます。
作業として・・、以下。
収縮チューブ上で滲まないUVを先に塗り下地の土台を作ります。
その上からエポキシを下地のUVからはみ出ない様に、
上から塗り重ねて、厚みと表面の艶を出します。
滲まない、
艶が出る仕上がりとなりました。
前回のひじあて部と同じ位は、
綺麗に表面の艶が出せているので、
全体の見映えの差異は感じられないと思います。
無事完成しましたので、
依頼店の「タックルオフ中川かの里店」へ
定期便にて返送致します。
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